登記簿について分かりやすくまとめてみた
【不動産基礎知識】
こんにちは!フドナビ管理人のテツです!
本日は、登記簿について勉強していきましょう。不動産業界に勤務していない方は登記簿と聞いてもピンと来ないと思います。私も、当時は登記簿って何なの?何やら難しそうだなと思っておりました。しかしながら、この登記簿というものは、不動産業界を知る上で非常に大切なものになります。見方さえ分かってしまえば、簡単に沢山の情報を得ることも可能です。宅建の試験対策にもなるので、ぜひ覚えて下さいね!
Aさん 「登記簿って何なんだろう?」
Bさん 「知らん知らん知らん(笑)」
Aさん 「何やら難しい話になってきたけど、頑張って覚えようか!」
不動産業界で働きたい方や不動産業界について知りたい方のために、
本日は、登記簿についてわかりやすく解説いたします!
○登記簿とは。
自分の土地や建物を無断使用されるのは誰もが嫌だと思います。帰宅して家の中に知らない人がいたら大抵の方はびっくりして事件だーと騒ぎ立てますよね。そこで、そのような事態が起こらないよう、自分の土地の範囲や建物について、所有者が誰なのか、その他で土地について大切なことを記録し、誰でも取り出せる制度を設けました。これが登記簿です。私たちでいう戸籍のような役割ですね。
○4項目からなる登記簿
登記簿は4つの項目から構成されています。1つずつ確認していくと非常に分かりやすいです。
○表題部
土地または建物の表示に関する事項が記載されています。具体的には、対象地はどこか、どの程度の大きさか、用途は何かなどです。土地や建物も人間と似ていて、2つと同じものは存在しません。表題部は、土地や建物のプロフィールが記載されている部分だと覚えておいて下さい。
○甲区
所有権について記載されています。具体的には、どんな経緯で誰の持ち物になったかが分かる欄です。登記簿は、所有権を第三者に対抗するために作られた制度です。そのため、所有権は特別に他の権利事項と区別されて記載されています。
○乙区
所有権以外の権利について記載されている部分になります。他に、周知しなければいけない内容が記載されています。例えば、抵当権、地上権、地役建などです。一般的によく目にするのが抵当権です。それぞれの権利については、またの機会に紹介します。
○共同担保目録
抵当権を設定したときに担保として提供された不動産が複数ある場合に、それらをまとめて記載する欄です。そのため、権利部(乙区)の抵当権とセットで参照しなければなりません。
○4つの項目。それぞれの見方。
表題部の見方
《所在》
土地の場所が市町村字まで記載されます。具体例では、○○市○○丁目までが所在となります。
《地番》
不動産登記するにあたって土地に付与される番号が記載されます。所在と地番を合わせて、正確な所在地になります。
具体例では、○○市○○丁目○○番が正確な所在地です。○○番が地番になります。
《地目》
土地の地目が記載されます。地目とは土地の用途・種類のことです。具体例では、「宅地」「田」「畑」「山林」「雑種地」などがあります。
《地積》
土地の面積が記載されます。
具体例では、土地は「○○㎡」の広さがあります。
《登記の日付》
登記された日付、およびその原因(理由)が記載されます。具体例では、「平成○○年○○月○○日」原因は、不動産売買によるなどになります。
甲区の見方
《順位番号》
登記された順番が記載されます。
《登記の目的》
所有権が登記された目的が記載されます。まず、所有権保存といわれる所有権に関して最初になされる登記が行われます。その後、所有権の移転などが発生する都度、新しい情報が書き加えられます。なお?所有権保存登記をすることで、権利部(甲区)の欄が生まれます。
《受付年月日・受付番号》
所有権に関する登記が受け付けられた年月日と番号が記載されます。
《権利者その他の事項》
所有者の住所・氏名や原因が記載される欄です。住所○○の所有者○○が平成○○年○○月○○日の売買によって、○○○○から所有権を譲り受けたということがわかります。
乙区の見方
《順位番号》
登記された順番が記載されます。
《登記の目的》
所有権以外の権利について、どんな登記が行われたかが記載されます。よく目にするのは、抵当権が設定されている登記簿です。抵当権は、非常に大切な権利ですので、後日改めて解説いたします。
《受付年月日・受付番号》
所有権以外の権利に関する登記が受け付けられた年月日と番号が記載されます。
《権利者その他の事項》
所有権以外の権利に関する内容や、権利者の氏名などが記載されます。
《原因》
登記がされた理由が記載されます。
具体例では、平成○○年○○月○○日金銭消費貸借同日設定は、平成○○年○○月○○日にお金の貸し借りをしたため、同日に抵当権を設定した。ということを表しています。
《債権額》
お金を貸した(借りた)金額が記載されます。具体例では、○○○○万円などです。
《利息》
お金を貸した(借りた)際に取り決めた利息が記載されます。具体例では、年○○%などです。
《損害金》
お金を貸した(借りた)際に取り決めた損害金が記載されます。損害金とは、債務者の支払いが滞ったときに生じた損害に対する利息です。「年14.5%」が一般的です。
《債務者》
お金を借りた人の住所・氏名が記載されます。所有者がお金を借りている場合が大半です。
《抵当権者》
お金を貸した人の住所・氏名が記載されます。通常は、銀行などの金融機関になります。
《共同担保》
共同担保目録の番号が記載されます。
抵当権が共同担保になっていなければ、共同担保目録の記載はありません。
共同担保目録の詳細は後述します。
乙区の見方
《記号及び番号》
共同担保目録の記号・番号が記載されます。この記号・番号は、権利部(乙区)に記載される共同担保目録の記号・番号と符合します。
《番号》
単純に不動産に通し番号が振られます。
《担保の目的である権利の表示》
抵当権が設定されている不動産の所在・地番・家屋番号が記載されます。
《順位番号》
抵当権の順位が記載されます。
権利部(乙区)に記載される順位番号と符合します。
○まとめ
■登記とは、一定の事項を広く公に示すため、公開された帳簿に記載すること。取引における第三者に不測の損害を被らせないための制度。公開された帳簿のことを登記簿。/b>
■登記簿は、表題部、甲区、乙区、共同担保目録の4項目から構成される。
■登記簿から読み取れる内容は沢山あるため、見方をしっかり身につける。
Aさん 「ちょっと登記簿って難しい内容だったね。私、疲れちゃったよ。」
Bさん 「確かにね。でも、1枚の紙に色々な情報が入ってて、なんかワクワクしちゃった!」
Aさん 「そう言われると、土地の歴史を遡ってるみたいだよね。」
Bさん 「登記簿って凄いね!」
本日は、登記についてお話をしました。
私は、登記についてあまり詳しくありません。宅建でも、不動産登記法が出題されますが、本当に苦手でした。不動産登記法の問題はとりあえず後回しにすると心掛けていた程です。登記は不動産業を続ける上で、非常に大切です。本日は、触りだけですが、また後日詳しく説明します!